鷹ノ巣山は子連れで登れる?6歳・3歳と登った実測タイムとコース【ひろしま北里山キング1座目・挑戦はここから始まった】

鷹ノ巣山の山頂標識の前に立つ家族4人。背後に休憩小屋と山並みが見える 親子登山

「家族で山20座に登る挑戦、してみない?」

わが家の「ひろしま北里山キング」挑戦は、YAMAP(登山情報アプリ)のフォロワーさんの何気ないコメントのひと言から始まりました。

その記念すべき1座目が、この鷹ノ巣山(たかのすやま・922m)です。

登山道で並ぶ6歳の娘と3歳の息子。娘は胸にピンクのカメラを提げている
挑戦の1座目、鷹ノ巣山へ。娘の胸には誕生日にもらったマイカメラ

この記事では、当時6歳の娘と3歳の息子、家族4人で登った記録を、実測タイムつきで紹介します。

Contents

ひろしま北里山キングとは

「ひろしま北里山キング」は、広島市安佐北区・安芸高田市・北広島町・安芸太田町の里山20座に登る認定制度です。指定の山をすべて登ると「里山キング」に認定されます(現在はパート3が開催中で、山のリストは当時のパート1と異なります。最新情報は公式サイトをご確認ください)。

わが家は2020年3月から2021年7月までの1年4ヶ月をかけて、当時6〜7歳の娘と3〜4歳の息子、家族4人でパート1の全20座を完走しました。

この連載では、1座ずつ「小さい子どもと実際に登るとどうなるか」を当時の記録をもとに正直に書いていきます。鷹ノ巣山はその1座目、すべての始まりの山です

挑戦のきっかけは、フォロワーさんのひと言

それまでのわが家は、気ままにのんびり山歩きを楽しむスタイルでした。そんなある日、YAMAPのフォロワーさんから「ひろしま北里山キングに挑戦してみては?」とお話をいただきました。

目標を持って挑戦するのも面白そう。ということで、手始めに選んだのが、近場で登り慣れた鷹ノ巣山でした。

子連れ実測データ(鷹ノ巣山)

標高922m(一等三角点)
登った日2020年3月20日(金・祝)快晴
メンバーパパ・ママ・娘(当時6歳)・息子(当時3歳)
コース福富側の林道側登山口から時計回りの周回
標準コースタイム2時間12分
実際にかかった時間4時間19分(休憩1時間51分を含む)
距離/のぼり4.2km/344m

標準タイムの約2倍。ただし山頂でのランチ休憩をたっぷり取っているので、歩いている時間だけなら約2時間半です。小さい子(幼児)との計画は「標準タイムの1.5倍~2倍くらい」が目安、はこの1座目から変わらないわが家の実感です。

時間がかかる一番の理由は、休憩の回数が大人だけのときとまるで違うことです。
大人ならある程度歩き続けられるところを、小さい子は少し進んでは立ち止まります。おやつを食べる、飲み物を飲む、気になったものを見つけてじっくり眺める。
大人には足が止まっているように見えても、子どもにとってはそのひとつひとつが山の楽しみです。この日も小休憩を何度か取りました。

登山道脇の切り株に座っておやつを食べる6歳の娘と3歳の息子
切り株に座っておやつ休憩。子どもは少し歩いては立ち止まります

だからわが家は、計画の段階で休憩の時間をたっぷり見ておきます。余裕があれば、子どもが「見て見て」と立ち止まったときに、一緒にしゃがんで付き合うことができます。
反対に余裕のない計画では下山が遅くなり、親の気持ちに余裕がなくなったり、日没やスタミナ切れにもつながります。
休憩を多めに見ておくことは、子どもと山を楽しみ、道中を安全に過ごし、よい思い出を持って無事に帰るために大切な事でもあります。

登山口・駐車場・トイレ

登山口福富側に登山口が2か所あり、時計回り・反時計回りのどちらからでも登れる周回コース。わが家は林道側の登山口から時計回りに歩きました
駐車場林道入り口の広場に5台ほど。少し離れた県央の森公園の駐車場に停めることもできます
トイレ県央の森公園にあり。林道入り口の広場にはありません

子連れなら、トイレのある県央の森公園で済ませてから登山口へ向かうと安心です。林道入り口の広場は停められる台数が限られるので、時間に余裕を持って着くようにしていました。

鷹ノ巣山の林道入り口にある駐車スペースと、そこを歩く親子
停めたのは林道入り口の広場。この日は数台が停まっていました

※2020年3月に登ったときの、記憶をもとにした情報です。最新の状況はご確認ください。

当日のタイムライン

10:38駐車場を出発。林道側から時計回りへ
11:28切り株の椅子で小休憩
12:07鷹ノ巣山 山頂(約1時間半で登頂)。ランチタイム
13:56山頂を出発
14:23分岐。カンノ木山はパスして下山
14:59駐車場に到着

コースの様子

序盤:お下がりのブーツにご機嫌斜め

実はこの日、娘は初めて履く登山ブーツでした。フォロワーさんから「子どもが成長して履けなくなったので」と譲っていただいた、ありがたいお下がりです。そして息子の方もお姉ちゃんからのお下がりで登山ブーツデビューでした。

二人ともご機嫌で、意気揚々のスタートです。

ところが歩き始めてすぐ、息子がご機嫌斜めに。初めての登山ブーツが重かったようです。ここで助けてくれたのが娘。「あおちゃん頑張れる?」と励ましながら手を引いてくれました。
家ではよくケンカしている2人ですが、山では姉が弟を引っ張ってくれます。

杉林の登山道で、3歳の弟に寄り添って歩く6歳の娘
「あおちゃん頑張れる?」娘が弟に寄り添って歩いてくれました

それでもしばらくすると息子の足は止まりがちになり、とうとう「抱っこ〜」と泣いてしまいました。結局、私やママが抱っこして歩いた区間もあります。3歳児と山に登るというのは、こういう場面もよくあることです。

3歳の息子を抱っこし、6歳の娘と手をつないで登山道を登る様子
とうとう抱っこ。娘と手をつなぎながら登ります

一方の娘は、誕生日にもらったばかりのマイカメラを持ってきていました。気に入った景色や花を見つけては立ち止まって撮る。カメラを持つと、子どもは大人が通り過ぎてしまうものをよく見つけます。

中盤:獣よけネットとロープの急登

途中、獣よけのネットをくぐって進む場面があります。子どもたちがくぐるのを手伝ってくれました。

登山道に張られた獣よけネットの下をくぐって進む親子
獣よけのネットをくぐって進みます

山頂手前にはロープのある急登があり、娘はどんどん登っていきましたが、3歳の息子にはまだ少し難しく、大人のサポートが必要でした。

3歳の息子を抱っこして山頂手前の急な登りを進む後ろ姿。先を6歳の娘が歩く
娘は先へ。息子は抱っこで急な登りを進みました

その一方で、子どもは山道そのものを遊び場に変えてしまいます。この日も倒れた丸太を見つけると、さっそく天然の平均台にして渡り始めました。両手を広げてそろそろと進む娘は、とても楽しそうでした。

大人にとってはただの障害物でも、子どもにとっては山の遊具です。こうして遊びながら歩く時間こそ、子どもと一緒に山に登る楽しみだと思っています。

倒木の上を両手を広げて渡る6歳の娘と、隣で見守る大人
倒れた丸太は天然の平均台。両手を広げてそろそろと

ただし、濡れた丸太や苔のついた木はよく滑ります。渡らせるときは、足元と、落ちても大丈夫な場所かどうかを大人が確かめておくと安心です。

山頂:休憩小屋と、うれしい出会い

山頂には休憩小屋もあり、登山者が自由に書ける記帳ノートも置かれていて、娘がコメントと家族の名前を書きました。自分の名前を残せるのがうれしかったようです。

鷹ノ巣山山頂の休憩小屋のそばでレジャーシートを広げて休む親子
山頂の休憩小屋のそばでランチ休憩
鷹ノ巣山の広い山頂で、レジャーシートに寝そべって記帳ノートに書き込む6歳の娘と、そばに座る3歳の息子
記帳ノートに、娘がコメントと家族の名前を書きました

山頂では先客の登山者さんに写真を撮っていただき、お話しすると「里山キング達成間近」とのこと。挑戦を始めたばかりのわが家には、なんとも心強い出会いでした。

ママの日記より

同じ日を、妻(YAMAPネーム・あおちゃんママ)はこう書いていました。日記の中の「あおちゃん」は息子のことです。

天気が良かったからたくさん上がって来る人がいてあおちゃんはみんなに声をかけていました。みんな優しくて返事を返してくれたので、あおちゃんもうれしそうでした🎵

この「知らない人とあいさつを交わす」経験は、山ならではだと思います。3歳の息子にとって、登山は歩く練習であると同時に、人と関わる練習の場でもありました。里山キングを通してこれが20山分積み重なったのは、タイムや標高よりも大きな収穫だったかもしれません。

この日は天気も景色も最高で、カップ麺のランチのあとは、なんとチョコレートフォンデュ。大人はコーヒーでまったりしました。

山頂でシングルバーナーを使いチョコレートフォンデュを楽しむ娘と息子。背景に山並みの展望
山頂のお楽しみはチョコレートフォンデュ。マシュマロを串に刺して

子連れで登るときのポイント

  • 休憩は多めに見積もる。子どもが立ち止まる時間まで含めて計画すると、慌てずに一緒に山を楽しめます
  • 道中の遊びも山の楽しみ。丸太渡りのような遊びに付き合える時間の余裕を持っておく。滑りやすい丸太は大人が足元を確かめてから
  • 靴は「慣れ」も大事。お下がりや新しい登山靴は、慣れない重さや履き心地で子どもの機嫌が大きく変わります。近所で慣らしてから山へ
  • ロープの急登は大人がサポート。3歳にはまだ難しい箇所がありました
  • 子どもに役割を持たせる。娘は1座目からカメラ係。自分の楽しみ方があると、子どもは山を自分の目で見て歩きます
  • 山頂のお楽しみを用意する。チョコレートフォンデュのような「特別感」があると、山頂での時間が子どもの一番の思い出になります
  • 周回は無理せず短縮OK。この日も隣のカンノ木山はパスしました。残り時間や子どもの様子で柔軟に
  • 下山後のお楽しみもセットで計画を

下山後のお楽しみ

帰りは、動物とふれあえるジェラート店「上ノ原牧場カドーレ」に寄り道してから帰りました。わが家の子連れ登山は、下山後の寄り道まで含めて1日の計画です。山を下りたあとにもうひとつお楽しみがあると、家族みんなで最後まで楽しい1日になります。

牧場で柵越しにヤギへ草をあげる子どもたち
下山後は上ノ原牧場カドーレへ。ヤギに草をあげました

1座目を終えて

「20座なんて登れるのかな」と思いながら始めた挑戦でしたが、この日の子どもたちの頑張りと、山頂での出会いに背中を押されて、「これはいけるかも」と思えた1日でした。ここから約1年4ヶ月の家族の挑戦が始まります。

この日「抱っこ〜」と泣いていた息子は、13座目の可部冠山のころには抱っこをせがむことがぐっと減り、岩場も自分の手足で登るようになります。1年ちょっとで、子どもはこれだけ変わりました。

ちなみに鷹ノ巣山はこの前後にも家族で何度か登っています。山並みの景色が楽しめたり、隣のカンノ木山と併せて登ったり、山頂下の迂回ルートには立派な巨木もあり、何度来ても楽しい山です。

まとめ:鷹ノ巣山は「挑戦の1歩目」にちょうどいい山

距離4.2km・のぼり344mと手頃で、急登やネットくぐりなどの変化もあり、子どもが飽きにくいコースです。一等三角点の山頂は展望もよく、ランチ休憩にぴったり。わが家の20座はここから始まりました。

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